「ヤバイ、低速入った。」月末の通信制限に震えるインスタユーザー1,000人にアンケートをとってみた

女子高生の月末を襲う恐怖。彼女たちにとっては何より大事な「スマホ」がただのガラクタとなってしまうような事件...それこそが「通信制限(速度制限)」です。最近だと「ヤバい、低速入った。」なんて言うらしいです。
通信制限にかかるとGoogleの検索は遅い、Youtubeで動画がなかなか再生されない、Instagramのフィードを更新しようにもぐるぐるぐるぐると異常に時間が掛かる...ストレスフルな時間でしかありませんよね。。

月末の「通信(速度)制限」の悩み

下のグラフはGoogleトレンドで「通信制限」と「速度制限」について過去12ヶ月分調べてみた結果です。 f:id:ryota0612:20180312231057p:plain

...見事に毎月最終週に検索ボリュームが膨れ上がっていますね。
また、Instagramハッシュタグを調べてみると「#通信制限」「#速度制限」に関連したものが多数 。「#通信制限つらい」からの「#通信制限解放」...晴れやかな気持ちがよく伝わってきます。

通信制限の歴史

そもそも通信制限っていつから始まったことなのでしょう?

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今度は2004年〜のGoogleトレンドのデータを見てみると...2013年頃から徐々に検索ボリュームは上昇していきますが、2015年3月をピークにそのあとはなだらかにボリュームが縮小していることがわかります。

まず、ボリュームが増えていった背景について考えてみましょう。あくまで仮説ですが、考えやすいところで言うと

などなど。3Gと4Gでは通信速度に大きな違いがある為、この移行も1つの要因になったのでは?ソーシャルメディアに関しては言わずもがな。

これだけYoutuberが若年層に広がっている時代、動画コンテンツをスマホで見ることはもはや当たり前です。もりもり通信量を消費するコンテンツが通信制限のリスクを高めていることは間違いありません。

検索ボリュームダウンの要因は?

さて、次に「通信制限」の検索ボリュームが下がった理由を調べてみました。2015年9月がピークになっているようなので、その時期に起きた出来事を遡って見てみると 「ソフトバンク通信制限の条件・制限内容が緩和」というニュースが。

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【ソフトバンク】旧プランでも通信制限が「直近3日間で1GB」から「直近3日間で3GB」に緩和

その内容は2つ、 通信制限時の通信速度が128mbs→1kbsになったことと、それまで1GBが3日以内の通信量の上限(これを超えると通信制限になる)が緩和され、3GBまで使用可能になったことです。

もちろん、この時期を境に自宅でのWifi環境整備が進んだなど、いろいろな要素が絡んでこの現象が起きたと考えるのが普通ですが、大きな要因としては上記が考えられるかな?と思います。
(「他にもこんな要因考えられるぞ!」という場合には教えてもらえると嬉しいです。)

Instagramの意外な通信量の多さ

さて、通信制限についてのトレンドを分析しましたが、先述したようにソーシャルメディアと付き合うにあたって通信制限は大きな脅威。
実際、より細かく見ると通信量に大きな影響を与えるのはどのサービスなんでしょうか?? 実際に調査したSIMコンシェルさんの記事から(素敵な)データを引用させてもらいます。

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インスタの通信量が、FBの約5倍、LINEの45倍かかっていた事実 - SIMコンシェル

実はYoutubeよりもInstagramの方がデータ通信量は多くなっています!

Wifi環境下以外で動画見るのはヤバい」はなんとなくみんなが思っていそうですが、Instagramは写真だから大丈夫...と考えていた人にとっては割と衝撃のデータなのではないでしょうか。 Instagramのヘビーユーザーの多くが通信制限に怯えている説浮上。WEARやZOZOTOWNと言ったファッション系アプリも比較的通信量多めですし。

では、そんな彼女たちは通信制限にかかったち時には実際どうやって対応しているのでしょうか??

Wifi環境はもはやインフラ?

ここで、PRESSの公式アカウントを使いストーリーズアンケートを実施してみました。 今回の質問は2つです。

  1. 通信制限、どうしてる? ギガ買う/ポケットWifiある!  (「我慢している」方は要DM)

  2. 自宅にWifi環境は ある/ない

24時間での回答者は「質問1」が367人、「質問2」が1,024人でした。結果はというと...

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自宅にWifi環境があるのは約91%通信制限時の対応はギガ購入派( 53%)とポケットWIfi派(40%)が拮抗...という結果になっています(「我慢派」はDMの数で集計したものなので参考値と捉えましょう)。

自宅のWifi環境ってもはやインフラレベルに普及しているんですね。。スマホユーザーの通信量増加に比例して需要が増加したとは思われるものの、正直想像以上に多い割合でした。
ちょっと前までWifiってちょっとPC詳しい人が知ってる単語、みたいな位置付けだと思ってたんですけれど...データで見るとまったく違う(定量で捉えるのは大事ですねやっぱり)。

ソーシャルメディア全盛時代」のコンテンツ視聴環境

今回のGoogleトレンドでの分析・PRESSでのアンケートを元に考えると

通信制限への意識・恐怖心は一般的なもの(特に月末)
スマホでコンテンツを楽しむのは自宅等の「Wifi環境下」が主流
通信制限時にギガを追加購入するユーザーは多い

といった事実が見えてきます。マーケティングに取り入れられる要素も多いのではないでしょうか?

また、スマホでコンテンツをどこでも楽しめるようになったとはいえ、結局通信量負担の多いコンテンツの主要な視聴シーンは自宅を始めとしたWifi環境下。「この動画面白いよ!一緒にみよ!」と学校で盛り上がる場面もある一方で、しっかりとソーシャルメディア上での口コミ・拡散導線を考える重要性は変わりません。

「インスタが見れない」は財布の紐が動くきっかけ

月末に通信制限にかかった時に「ギガを購入する」ユーザーも多く、ストレスフルなネット環境を改善するために多少の出費は目をつぶろう...という選択肢は20~30代の女性にとって一般的なことであり、それだけ大きな問題なのです。

特に通信量の高いInstagramを使っているユーザー層は通信制限にかかる可能性も高いと予想されますので、意外とティーン・F1層の女性をメインターゲットとしたメディア上でのポケットWifi等の広告へのコンバージョンは高くなるのかもしれませんね!

広告設計のヒントに

仮説ですが、F1層全体に広くリーチさせたい広告・プロモーションを打つ時は、月末より月初のほうがいいのかもしれません。 とはいえ月初だからこそ、(開放感いっぱいで)見たいものを見てる可能性もあるので、広告には目が行かないのかも、?

こういったリアルなスマホ利用事情を知った上で、広告配信を最適化する方法を色々考えてみたいところですね!

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